初めて読んだミステリー小説は『十角館の殺人』だった話
これまでミステリー小説をちゃんと読んだことがなかった自分が、初めて手に取ったのが綾辻行人の『十角館の殺人』だった。結論から言うと、この一冊でミステリー小説にすっかりはまってしまった。今の自分にとって、とても大事な一冊になっている。
いわゆる「どんでん返し」というやつ
ミステリー小説の醍醐味としてよく聞く「どんでん返し」を、この作品で初めて体感した。読んでいる途中では想像もしていなかった方向に持っていかれる感覚は、他のジャンルの小説ではなかなか味わえないものだった。
時代背景の古さが逆に良かった
物語の時代背景はかなり昔で、今のようにスマートフォンで簡単に連絡が取れるような環境ではない。この「昔ならでは」の制約が、物語の緊張感や閉塞感をより強くしていたように感じた。今の時代設定だったらまた違った印象になっていたと思う。
個性豊かなキャラクターたち
登場人物それぞれがはっきりした個性を持っていて、自然と感情移入しながら読み進められた。キャラクターに愛着が持てると、物語への没入感がまったく変わってくることを実感した一冊でもある。
島と本土、場面転換のわずらわしさがなかった
物語は島と本土、二つの場所を行き来しながら進んでいく構成になっている。こういう場面転換が多い作品は読みにくいこともあるのかと少し身構えていたが、実際に読んでみるとまったくわずらわしさを感じなかった。むしろ二つの視点があることで、物語により厚みが出ていたように思う。
最後の一行で全部わかる、あの構成
読み終えたときに一番印象に残ったのは、最後の一行ですべてが繋がる構成だった。それまで積み重ねてきたものが、たった一行で一気に意味を持って立ち上がってくる感覚は圧巻の一言。この作品が新本格ミステリの出発点として語られる理由が、読み終えてようやく腑に落ちた。
この本を読んで変わったこと
正直、ミステリー小説はハードルが高いジャンルだと思っていた。でもこの一冊を読んで、「ちゃんと読み解けば、こんなに面白い体験ができるんだ」ということを知った。次はどんな作品を読もうかと、自然と本棚をのぞくようになった。それが今、このブログを書いているきっかけにもなっている。
作品自体の紹介やあらすじは、ネタバレなしの『十角館の殺人』レビュー記事にまとめている。まだ読んだことがない人は、ぜひそちらも見てみてほしい。
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